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2月18日 (土)

プログラム

抄録





[O-004] COVID-19と病院総合医:多施設アンケート研究の結果と今後の展望について


背景
COVID-19のパンデミックにおいて、病院総合診療医は外来、病棟、救急と幅広い領域で中心的な役割を果たしうる。
また感染症内科医がいない病院ではより病院総合診療医がCOVID-19診療において中心的な役割を果たしうることが予想されるが、その実情は不明である。
方法
アンケートを用いた多施設横断研究を実施した。2021 年 1 月 15 日から 2021 年 2 月 15 日まで実施した。診療科に少なくとも5人の常勤医師がいる病院総合医を研究対象とした。Google フォームを使用してアンケートを実施した。医師のデータとして、性別、学年、を取得した。病院のデータとして、病院の種類、病院の場所、病院の規模、感染症内科と呼吸器内科の有無を取得した。主要なアウトカムはCOVID-19 に関連する診療分野であった。診療分野は、入院管理、発熱外来、発熱の救急診療、集中治療、感染対策、ガイドライン策定とした。カイ二乗検定を使用して、感染症内科のない病院と感染症内科のある病院を比較した。
結果
発熱外来で診療する病院総合診療医の割合は、感染症内科医のいる病院 (89%) と感染症内科医のいない病院 (83%) でほぼ同じだった。 しかしCOVID-19の入院患者診療および発熱の救急診療に従事する病院総合診療医は、感染症内科医のいる病院よりも 感染症内科医のいない病院の方が多かった。(76% vs 56%、90% vs 73%) 集中治療、感染対策、ガイドライン策定に関しては両者で有意な差を認めなかった。
結論と展望
COVID-19診療において感染症内科のいない病院では、病院総合診療医はより多くの診療に従事している可能性が示唆された。
学会の当日に最新のデータや知見も交えて考察を行う予定である。






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