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2月18日 (土)

プログラム

抄録





若手総合医のための診断プロセスのpitfall- 器質疾患と心因性疾患の鑑別


今回, 我々は, 「診断プロセス」に関するセッションを行います. 「診断プロセス」において, 器質疾患の見逃しを防ぐための精神疾患の除外を適切に行うプロセスは非常に重要です. 身体症状を愁訴に受診する精神疾患患者は内科外来の約3割を占めます. 多愁訴や, 医学的に説明できない身体症状(medically unexplained physical symptoms: MUPS)では精神疾患を鑑別すべきですが, 器質疾患に合致しないから精神疾患というプロセスは危険です. その理由は, このプロセスでは器質疾患について, 全て網羅していることが前提であるからです. 知っている器質疾患を除外できても, 自分が知らない器質疾患が含まれている可能性があります. そのため, 器質疾患に合致しないから精神疾患と判断するのは誤診のリスクが高まります. また, 器質疾患の見逃しを恐れ過剰検査になる場合があります. 過剰検査は, 医療コストの増大や精神疾患の症状を増悪させてしまう場合があります. そのため, 代表的な精神疾患の特徴を理解し,積極的に診断する訓練が欠かせません. 是非この機会に, 症例を通じて, 若手が特に陥りやすい器質疾患と精神疾患の鑑別についてのピットフォールを一緒に楽しく学んで頂ければと思います!

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