Future of Diagnosis
基礎医学の進歩、データの蓄積と解析、テクノロジーの発展、社会の変化に伴う医療ニーズの変化など、「診断」は時代による影響を絶え間なく受けている。診断が目の前の患者のためにあることはいつの時代も変わらぬ核であるが、診断の理論、診断に必要な知識や技能、診断を行う主体、診断が行われる場所、診断が行われる方法、診断が行われるタイミング、診断に対する社会の認識など、診断は時代と共に変化する。診断に深く関わることの多い病院総合診療医は、次の時代を予測し、未来の診断がどのようなものになるかを見据えた備えをすべきであろう。Future of DiagnosisはDiagnostic Excellenceに関するJAMAのViewpointシリーズでも取り上げられており、連続的なデータの収集と解析による診断の個別化が行われ、現状のみではなく未来を予測することが診断に求められるようになることが述べられている。これはFuture of Diagnosisの重要な視点の1つであるが、まだまだ多角的に検討が必要である。本セッション「Future of Diagnosis」は未来の診断の有り様を模索するための発展的なディスカッションを目的とする。診断・医療の未来を突き進む5人の演者の講演を軸に、未来の診断を担う若手医師とともに議論を行うことで、より良い診断のために私たちがどのように進むべきかが少しでも見えるようになることを期待する。