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2月18日 (土)

プログラム

抄録





Dr BMW


【戦略名】 Dr BMW(ドクタービーエムダブリュー)
【背景となる着想】
「青白く冷たいあし(足、脚)」「赤く腫れたあし」、「黒く臭うあし」は、一般内科、循環器内科、糖尿病内科、血管外科、整形外科、皮膚科、形成外科など様々な診療科を初診する。良好な成績を得るためには適切な初期治療が必要であり、適切な初期治療を行うには的確な初期診断が必須である。つまり、初療医は目の前のあしに対して的確な初期診断を与えなければならない。診断名の候補は、足壊疽、骨髄炎、足部壊死、ガス壊疽、蜂窩織炎、糖尿病足、壊死性膜炎、重症下肢虚血、末梢動脈疾患、閉塞性動脈硬化症、壊死性軟部組織感染症等である。
その際に以下の2点が障壁として立ちはだかる。1点目は、多臓器に跨る問題を評価し治療を立案しなければならない点である。そのためには、他科と議論に耐えうるレベルの幅広い知識とコミュニケーション能力が求められる。2点目は、比較的急ぐ処置や手術が必要となる患者が含まれることである。つまり、初療医は迅速に、デブリドマン(Debridement)、切開生検(Biopsy)、経皮的血管内カテ―テル治療(Revascularization)、血管バイパス術(Bypass)など侵襲的処置の必要性を検討し、必要ならば自ら行うか他の医師にそれを依頼し、同時並行で既存疾患治療やアドバンスケアプランニングを含めた全身管理(Management)を行いつつ、患肢を創閉鎖(Wound closure)に導かねばならない。
 DrBMWは、先ほどの頭文字を組み合わせた語呂合わせである。行うべき治療選択肢から逆算して、診断に繋げるツールである。世界的某自動車メーカーと同じであり、覚えやすく、患者を目の前にして、時間がなく焦っている初療医にとって、簡便で手軽な診断ツールとなり得る。
【利用できる具体的なケース】
「青白く冷たいあし(足、脚)」「赤く腫れたあし」、「黒く臭うあし」。つまり重症虚血肢や皮膚軟部組織感染症やその疑い症例。

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