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2月18日 (土)

プログラム

抄録





[P-031] 地域中核病院における継続的せん妄対策チームマネジメントの事例報告


【背景】病院総合診療専門医のコアコンピテンシーの中に連携重視のマネジメントがある。チームリーダーとしてせん妄対策チームの立ち上げや継続的マネジメントを行っている事例を報告する。
【セッティング】120床(療養病床・地域包括ケア病床含む)の地域中核病院
【事例】以前から院内でせん妄対策の必要性は認識されていたが専門医の不在などを理由に実施されていなかった。発表者が2020年4月から総合診療医として赴任した際に取り組みについての打診があったので、まず各部署へせん妄対策の重要性を共有した。その後各職種の中で問題意識や関心を持っている者を調査しこれらのメンバーとせん妄対策チームを立ち上げた。発足当初にメンバー内の問題意識や課題を共有した後、チームの目標設定を行った。短期目標にはせん妄ハイリスク加算算定の仕組み作りを設定した。同年7月から①せん妄リスクスクリーニングシートの作成②パンフレットによる情報提供③職種間情報共有シートの作成・運用④ハイリスク患者への早期リハビリ推奨といった取り組みを開始した。その後も定期的なカンファレンスで問題点や改善点を共有し解決に取り組んだ。特に各職種の業務量・業務実態を把握し、職種間の負担バランス調整を重視した。業務割り当ての調整とともに院内のせん妄対策マニュアルを作成しチーム運営の標準化を行った。さらにはせん妄対策のための回診を開始し、そのためのシステム運営を見直すなどの変更を適宜行いながらチーム活動を継続している。
【結語】チームの立ち上げや運営に際しTuckmanモデルが有用とされている。本事例でも多職種連携・チームマネジメントにこのモデルが有用であったと考え、報告する。

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