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2月18日 (土)

プログラム

抄録





[P-064] 漏斗胸に対する筋層下Nuss法を用いた1116例


【背景・目的】2000年7月20日~2022年10月31日までに当院で施行した漏斗胸手術1116例について、検討を加えたので報告する。当初はDr. Nussの論文を読んで、1本のバーを用いたNuss法を行っていた。【結果・考察】しかしながら症例を重ねるにつれて、1本より2本の方が確実な前胸壁の挙上を行え、術後のバーの安定性も改善した。しかしながら 2本のバーを用いたNuss法でも上下に長い陥凹を有する漏斗胸の場合、陥凹の改善が困難な症例も経験した。そこで3本のバーを用いたNuss法を行い、これにより更に手術結果が良好となった。演者は1本のバーから始め、2本、3本と本数を増やしても、筋層下でポケットを作成するので、皮切は左右それぞれ1カ所にしている。皮切及び筋層切開部を移動させることにより、充分な術野の展開が得られた。バーの固定はDr. Nussらは術後バーの位置異常を来したことから、スタビライザーの作成及び改善に努めた。しかしスタビライザーは特に小児の場合等、その容量が大きく、スタビライザー部が突出することがある。演者は胸骨飜転術や胸肋挙上術の経験から、糸による固定を行い、スタビライザー部の膨隆も認めず、バーの位置異常も来さず、良好な結果を得ている。

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