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2月19日 (日)

プログラム

抄録





[O-036] リウマチ性多発筋痛症の診断・鑑別における関節US/造影関節MRI連続撮影の有用性


【背景】当院ではこれまで関節USと造影手関節MRIを用いて、PMR(リウマチ性多発筋痛症)とEORA(高齢発症関節リウマチ)の鑑別の有用性について論文報告してきた。PMRの特徴である肩関節の病変は、特に高齢者では構造上肩関節周囲炎や結晶性関節炎など鑑別が難しい場合が多い。股関節の病変は、関節USでは評価が困難な場合が多く、関節MRIが鑑別に有用である。【目的】造影関節MRI連続撮影にて、両手・手指関節を含めて、両肩・股関節を同時に撮影し、PMR診断・鑑別に寄与する因子を同定する。【方法】対象はPMRと診断し、造影関節MRI連続撮影を施行した21症例。造影関節MRIでの評価は、肩関節においては、effusionではSA-SD bursa、around LHBT、glenohumeral joint、enhancementではsubacromial bursa、biceps tendon、glenohumeral joint、棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋を半定量的(0-3)に評価した。股関節においては、enhancementではtrochanteric bursa、iliopsoas bursa、acetabulofemoral jointを半定量的(0-3)に評価した。
【結果】1.GS≧2、PD≧1、RF positiveの群間比較において、いずれもEORAでは有意に有所見率が高く、PMRとEORAの鑑別には両手・指の関節USは有用であった。2.両肩関節造影MRIでは、PMRは、コントロール群に比較して、上腕二頭筋長頭腱、肩峰下滑液包、肩甲上腕関節、棘上筋、棘下筋、肩甲下筋に有意に増強効果が認められた。3. 2012分類基準での肩関節所見の有所見率は、関節エコーより造影関節MRIのほうが有意に高かった。
【結論】PMR診断・鑑別に、造影関節MRI連続撮影は有用なツールの一つと考えられる。

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