O-018 筑波大学膵臓移植再開に向けての多診療科協力体制の構築
◎高橋 一広1
古屋 欽司1
岩崎 仁2
臼井 丈一3
木村 友和4
西山 博之4
橋本 真治1
下村 治1
宮崎 貴寛1
山縣 邦弘3
島野 仁2
小田 竜也1
筑波大学消化器外科1
筑波大学糖尿病内科 2
筑波大学腎臓内科 3
筑波大学泌尿器科 4
当科は、60-70年代の黎明期における移植医療を牽引し、国内トップクラスの腎移植数を誇っていた。1984年には当科において、本邦第1例目の膵腎同時移植が行われた。しかしながら、2006年に移植医の異動とともに、生体腎移植プログラムは停止することになり、膵臓移植プログラムも終了することになった。7年の空白を経て、2013年12月に、生体腎臓移植プログラムが再開し、消化器外科、腎臓内科、泌尿器科による3診療科体制で新生「腎移植」医療を展開した。腎移植症例の経験を積み重ね、膵臓移植再開の機運が高まり、2019年11月に「膵臓移植再開検討会」を開催し、膵移植の最新知見について、連携する腎臓内科、内分泌代謝・糖尿病内科、泌尿器科医師とともに理解を深めた。その後も、ブタを使用した膵腎摘出シミュレーションと膵臓移植の手技修練を積み重ね、藤田医科大学臓器移植科での手術と術後管理の視察を行い、再開に向けての準備を進めてきた。そして、2022年5月に膵臓移植施設認定を受けることができた。本発表では、我々がこれまでに行ってきた準備状況と膵臓移植多診療科協力体制について報告する。